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2011年4月27日

本の紹介:ストーリーで体験を語れば人の心は動かせる

こんにちは。いわいです。

2007年3月に発行したメルマガ(第7号)で、
「たとえばなし」について書きました。

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今回は、「たとえばなし」についてです。
私が、以前人前で話すのが苦手だと人に相談したとき、
3つ「たとえ」がだせれば、全員に伝わると教えてもらいました。
いろいろなパターンの「たとえ」があると、
伝わりやすくなるというのです。

実際いくつかのパターンの「たとえばなし」を用意すると
反応の違いが見えてきました。
甘い物の「たとえ」だと女性がうなづくことが多く、
一方お酒の「たとえ」だと男性がうなづくことが多いように感じます。
そのため、様々な年代、性別の人に話を理解してもらうために、
いろいろなパターンの「たとえ」を
用意しておきたいないと思うようになりました。

そこで、いろいろな場面で「たとえ」を考える癖をつけようと思っています。
ちょっと前に地下鉄に乗ったときも、
上司と
「地下鉄は目的をもってやることの大切さを伝える例として使えるね」
という話になりました。
「たとえば地下鉄に乗るときは、
『博多に行く』とか明確な目的地があって、
乗りますよね?
目的地を決めずに乗ってしまうとどこで降りていいかも、
どこに行き着くのかもわからないし、
困ったことになります。
計画策定も同じで、
目的がないままはじめてしまうとどこに行き着くかわからないし、
どこまで頑張っていいのかもわからなくなってしまいます。
最初に目指す姿(目的地)を決めるところから始めましょう」
といった感じでしょうか?

 こんなふうに生活の場面で
いろいろ「たとえ」を考えてみるとなかなかおもしろいです。
みなさんもぜひいろいろな「たとえ」を考えてみてくださいね。

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今回は「たとえばなし」のヒントとなる本をご紹介します。
「ストーリーで体験を語れば人の心を動かせる」です。
本の帯には、
「身のまわりで起きたことや見聞きしたことを
 説得力のある体験事例に『物語化』するA to Z」
とあります。
私が人前で話すときに使っているたとえ話とは、
少し違う部分もありますが、
この本には、たとえばなしが必要な理由、
その作り方がまとめてあり、
なるほどと納得するところもたくさんありました。
興味のある方は、ぜひお読み下さい。



2010年9月22日

本の紹介:幸せはすべての脳の中にある

こんにちは。いわいです。


本の紹介です。
今回ご紹介するのは、 「幸せは脳の中にある」です。
この本は、
千日回峰行を2度満行した天台宗大阿闇梨の酒井雄哉さんと脳科学者の茂木健一郎さんの対談集です。

お二人の対談自体がおもしろいのはもちろんのこと、
対談の区切り毎に 「茂木健一郎の視点」というコーナーで、
簡単なまとめがあるところがとてもおもしろかったです。

「茂木健一郎の視点」では、
古くから行われている修行での体験の意味や
その背景にある科学的なメカニズが
簡単にまとめられているため、
対談の中でのポイントや
幸せに生きるためのヒントに気づかせてくれます。

例えば、
千日回峰行では暗闇の山道を歩くことで覚醒する。

体験を通して、
・一つの感覚を失うことで得るものがある
・普段頼りきっているのに意識していない
 視覚の機能について考えることができる

この体験は、
ウェルビーイングで取り組んだ
小学生の福祉教室でのアイマスク体験とまさに同じでした。

修行での「覚醒」は、
特別な状態ではなく、
普段は視覚に頼っている私たちが、
視覚を奪われた状態になると、
他の感覚が目覚めることは簡単に体験でき、共感できます。

このように、
修行のように、普段、縁のないと思っていた世界の体験を
すごく身近に感じることができ、
自分の日頃の生活の場面をより豊かにするためのヒントが、
たくさん詰まっていて、読み終わるとすごく暖かい気持ちになる本です。

保健分野の話ではありませんが、
ヘルスプロモーションのゴールは、QOLの向上、つまりは人々の幸せなので、
この本もヒントになることがたくさん詰まっている気がします。

すごく読みやすくて、短時間で読み終えることができるのでお勧めです。



2010年7月14日

本の紹介:質的データ分析法

こんにちは。いわいです。
今回は、お勧めの本の紹介です。

この本は以前、ウェルビーイングのメールマガジン
「オープンプラットホーム通信」でも紹介させていただきました。

メールマガジンは毎月1回発行してします。
登録がまだの方は、下記からご登録ください。

http://archive.mag2.com/0000205142/index.html

今回、ご紹介するのは、
「質的データ分析法」です。

 最近、保健・医療の分野でも質的調査・研究にかかわる本は多く見られます。

人を相手に仕事をすると、
従来の量的調査(アンケート)だけではわからない部分がでてきます。
そういったよくわからないことを明らかにするために、
質的調査・研究への関心や必要性が
高まっているように感じます。

質的研究には私もとても関心があり、
これまでも何冊も本を読みましたが、
社会学者の 佐藤郁哉さんが書かれた著作は
とてもわかりやすく勉強になっていました。
そのため、一昨年、出版されたこの本も思わず購入してしまいました。

この本では、まず、最初に、
「薄い記述」と言われるだめな質的研究のパターンを7つに分けて解説します。
一度は質的研究をしたことがある人は、
思わず「なるほど」と関心しつつ、
反省させられると思います。

前半は、ダメな研究のパターンとその理由を解説しつつ、
質的研究を行う上で注意すべき点を
事例を示しながら、わかりやすく説明してくれます。

後半は質的データをいかに深く読み取り、
新しい知見や理論につなげていくための作業手順を
わかりやすく丁寧にまとめてあります。

 このような本を読むと「質的研究って大変・・・」とも思いますが、
その一方で研究方法をきちんと学んで
身につけたいと思ってしまいます。

興味のある方はぜひご一読ください。
お勧めの1冊です。



2010年7月 7日

本の紹介:リスクとつきあう

こんにちは。いわいです。
今回は、本の紹介です。

最近、子どもを対象とした
リスクコミュニケーションプログラム論文をまとめており、
リスクコミュニケーション関連の本や文献を読み直しています。


今回、ご紹介する本は、
リスクコミュニケーションのプログラムづくりに関わるときに、
最初に読んだ本です。

リスクって何だろう?

リスクコミュニケーションって何だろう?

とわからないときに読んでとても参考になりました。
リスクコミュニケーションの入門書としてお勧めです。

リスクコミュニケーションの取り扱うテーマは、
科学技術、環境問題、消費生活用製品、健康・医療、災害
と多様です。

専門家がリスク情報を発信するときには、
受け手である住民がいます。
・専門家はどのようにリスク情報を発信すべきなのでしょうか?
・受け手の住民はどのようにリスクを認知するのでしょうか?

リスクコミュニケーションとは
「 個人、機関、集団間での情報や意見のやりとりの相互作用的過程である(p.44)」
と定義されています。

相互作用というだけあって、
リスクコミュニケーションでは、参加と合意形成が大切にされています。

そのため、
ウェルビーイングがこれまで取り組んできた
地域づくりの住民参加の考えたとも共通する部分が多く、
とても共感できる部分も多い本でした。


2009年6月11日

『老いと死』を語る

こんにちは。いわいです。
先日、高齢者のケアサポート体制を考えている広川町で勉強会をしました。

そのとき、住民メンバーの方から、「連絡会のメンバーには住職さんを入れた方がいい。お寺の住職さんはいかに生きるか?ということを常に考えている『生きる」ということの専門家だから。」との意見がありました。

私自身、小さいときからお寺さんには接してきましたが、お経を上げた後にはいつも人生についてのいろいろな話をしてくださるのが楽しみでした。昨年、祖父の7回忌のときには、「老い」についてわかりやすくお話ししてくださり、とても勉強なり、仏教からの視点も大切だなと感じていました。人の生死に関わる仕事の中で、生きるとは?老いとは?と常に問い続けている住職さんは、高齢者が地域でいかに生きるか?を考えるときにはとても重要なメンバーかもしれない・・・と納得なご意見でした。

さて、そこで本のご紹介です。
今回、ご紹介するのは中村元先生の「『老いと死』を語る」(麗澤大学出版会)です。
老いという問題が提供する意味を仏典、特に釈尊の教えに最も近い原始教典を用い考えていく本です。私自身もまだ読み始めたばかりですが、講演会の内容をまとめたものでとても読みやすそうですが、内容はとても深そうな感じがしています。皆様も興味がありましたら、ぜひ読んでみてください。


2009年4月25日

マインドマップ超入門

こんにちは。いわいです。
今日は本の紹介です。

書名:マインドマップ超入門
著者:トニー・ブザン
出版社:株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン


 「マインドマップ」とは、「キーワード」「キーイメージ」で描くマップで、情報の記録と整理、優先順位付けに使える21世紀のノート記録術です。

 福岡大学の守山先生が授業でマインドマップを応用したノートの記載方法を利用していると伺い、どんな方法だろうと興味を持ち、水曜日に本を買いました。木曜日から本を片手にさっそくマインドマップを作ってみていますが、なかなかおもしろいです。

 私は、まずはやらなければならない仕事の整理に使ってみていますが、発想が広がったり、頭の中が整理でき、便利です。マインドマップは、読書、記録、自己分析、コミュニケーションなどいろいろな場面で使える方法なので、少しずつ活用してみたいと思います。