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2006年7月19日

ヘルスプロモーターへの道3:距離の取り方

こんにちは。いわいです。
ヘルスプロモーターへの道も第3回目になりました。
今日は「距離の取り方」です。
この距離の取り方というのは、
とても大事だけど、難しいところです。

距離をとるときのポイントとしては、
ヘルスプロモーターと住民との間に「依存」の関係を作らないことです。

「ちょっと近づきすぎるな」あるいは「この人たち依存しはじめてるかな」と思うときは、
そのグループから離れてみましょう。

私や上司は、ときには会場を出て近くをぷらっとお散歩に行ったりすることも・・。
「現場を離れるなんて、いい加減な!」とお思いの方もいるかと思いますが、
これが結構大事なんです。

全体の進行をしていたヘルスプロモーターがいなくなることで、
グループのメンバーは自分たちでやらざるおえなくなり、いろいろなことを考えてくれます。
頼る人がいないので自主的になります。

また、ヘルスプロモーターにとっても大事な時間となります。
私の場合、現場にいるといろいろなことが気になり、大局的に見られなくなります。
そんなときに、さんぽにでることで緊張感から解放され、
次の展開を落ち着いて考えられるこ時間がとれます。
外のさわやかな空気や暖かい日差し、雨音など自然に触れることで、
ふっと心がゆるみ、「そうだ!次はこうしよう」などのアイデアが浮かんできます。

患者さん、住民やグループにじっくり関わり、頼ったり頼られたりする関係はとても心地よいです。
しかし、住民やスタッフが本来もっている力を発揮できない状態を作ってしまう危険があります。
どんな人でも賢く、正しい判断ができるステキなパートナーになる可能性があります。
ときには、ちょっと離れる勇気を持って離れてみませんか?

ただ、離れるのもタイミングというものがありますので、
そのタイミングは読み間違えないように気をつけてください。
もし、離れて失敗したな・・と思ったときは、次回からは気をつければ大丈夫です。
「こんな場合はどうですか?」などの質問があれば、コメントに書いて下さいね。

2006年7月14日

ライフスキルとは? 

こんにちは。いわいです。

最近、テレビや新聞でライフスキルという言葉を耳にする機会が多いのではないでしょうか?
今回は、私自身も勉強するつもりで、ライフスキルについてまとめてみたいと思います。

ライフスキルは日常で生じるさまざまな問題や要求に対処するための能力です。
WHOによると、ライフスキルは、以下の5つの領域の能力であるとされています。

・意志決定と問題解決
・創造的思考と批判的思考
・コミュニケーションと対人関係スキル
・自己認識と共感
・感情への対処とストレス対処

これらの能力は子どもだけに限らず、私たち大人も目標設定したり、様々な社会や環境の変化に対応するために必要な能力です。この能力は、学習・練習によって促進されるため、ライフスキル教育というかたちで教え身につけることができます。

次回は、ライフスキルはどうやって高めていくのか?
ライフスキル教育についてまとめていきたいと思います。
次回へ続く。

2006年7月10日

ヘルスプロモーターへの道2:記録で新人教育

こんにちは。いわいです。

今回のテーマは「記録で新人教育」です。

私が地域でヘルスプロモーションや住民参加に関わり始めたのは、約5年前です。

5年前の私は、
「ヘルスプロモーションは言葉は聞いたことがあるけどよくわからない・・・」
「PRECEDE-PROCEEDモデルって何だろう?」
という状態でした。
とりあえず、住民参加をみたいので、いろいろな地域にくっついていきました。

そのとき、上司の譲治先生に任された仕事が「記録」でした。
会議のときに話されることを最初はただひたすら文字変換もできないままパソコンに打ち込み、後日、記録を整理するという役割です。
数年間、素直に、言われるがままに記録をとり続けました。

その結果、
何度も、ヘルスプロモーション、健康教育などの言葉や意味を記録し、後日、それらの意味を本で調べたりすることで、大事な言葉が理解できるようになってきました。
また、記録をとりながら会議の場面を客観的に眺めることで、会議の流れやポイント、ヘルスプロモーター・行政スタッフ・住民の役割が見えるようになってきました。

今ふりかえると、学びの手段としてはとても有効だなと感じています。
ただ見学するだけだとつい飽きてしまうことがありますが、記録をとらなければいけないので、必死に話を聞こうとして会議に対する集中が切れにくくなっていたように感じます。

まずは、皆さんも新人さんが入ってきたら、会議の記録をとってもらうところから始めてみてはいかがでしょうか?

2006年7月 4日

ヘルスプロモーターへの道1:心得

こんにちは。いわいです。

私は、「仕事はなにか?」と問われたとき、
「ヘルスプロモーター」と言いたいなと思っています。
住民や地域がエンパワーメントを高め、well-beingな生活ができるようにするお手伝いをできたらと思いながら、日々お仕事をしています。

これまで、ヘルスプロモーターになるために、
私は上司の譲治先生に「これは大事だから覚えとけ!」と言われ「そうだな!」と思ったことはメモして心がけるようにしてきました。
今日は、ウェルビーイング流ヘルスプロモーターへの心得ということで、
ヘルスプロモーターに大事な要素を以下にご紹介します。

一、判断力
一、記録をとる
一、先を読む
一、観察する
一、その場に応じた役を演じる
一、整理整頓
一、対象者と適切な距離を保つ
一、人の気持ちを読み取る

整理整頓はまだ苦手ですが、資料を適切に保存し必要な情報を必要な情報を取り出せることは、とても大事だと感じています。
みなさんが考えるヘルスプロモーターにとって大事なものはなんですか?
コメントにご記入下さい。

2006年7月 1日

市町村合併

こんにちは。いわいです。

今日の話題は、市町村合併です。
いわゆる平成の大合併で、
1999年3月末に3232あった市町村の数が、
2006年4月1日現在には1820に減少しています。
ウェルビーイングが支援してきた市町村も多くの地域が合併しています。
みなさんの地域や近隣でも多く見られるのではないでしょうか?

2005年3月に市町村合併における保健活動の推進に関する検討会(座長:尾島俊之氏)による
「市町村合併における保健活動の推進に関する検討会報告書」が出されています。
その報告書によると、合併のメリットデメリットは以下のようになります。
<合併のメリット>
・住民サービスの高度化および選択肢の拡大
・財政面でのメリット
・職員数増加によるメリット
・合併に伴う事業の評価と見直し

<合併のデメリット>
・面積拡大および人口増によるデメリット
・組織の肥大化によるデメリット
・財政面のデメリット

いかがでしょう?
ピンとくるものこないものが、立場の違いによってあるのではないでしょうか?

私としては合併を悔やんでも合併したものはしょうがないので、
その中でできることを考えていくしかないと思っています。

合併後の市町村では、住民参加のためのメンバーを選ぶときに地区のバランスを考えたり、
会議の会場がひとつの地区に偏ると不満がでたり、新たな気配りが必要になってきます。
しかし、
地域が広くなると社会資源・人的資源も増え、
人が増えると知恵もいっぱい湧いてきますし、
合併をきっかけに相談する仲間が増えたりという良い点もたくさんあります。

この平成の大合併が地域にとって日本にとって「良かった」と思えるのには、
行政で働くスタッフ、地域で暮らすみなさんのこれからにかかってるのかなと思います。
私たちもそのお手伝いができるようにもっと頑張りたいと思います。