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ボタン NPO法人ウェルビーイングの基本的な考え方
NPO法人ウェルビーイングは、1973年から予防歯科の開発普及に取り組む過程でその目的が 疾病対策から健康づくりへとシフトし、「ヘルスプロモーション」と出会いによって、主役は専門家ではなく、生活者であるという位置づけをしてきました。
健康とは(4つの健康モデル)
臨床モデル:医療の専門家が日頃に身につけている医学生物学的健康モデルで、疾患が存在しない状態を「健康」と位置づけています。

役割遂行モデル:多少の障害や医学的な異常があったとしてもそれなりに日常生活を送る事ができ、家庭や職場、地域で役割を果たす能力を保持できていれば、その人なりに健康であるとみなします。

適応モデル:その人自身の身体的な変化や、個人を取り巻く家庭、職場、地域社会、自然などの環境の変化に対して、その人自身が適切に対処できる能力を有し、抵抗できていれば、その人は健康であるという考え方です。

幸福モデル:上記3つの健康モデルを包括する形のモデルです。健康とはすこやかに生きつつ、個人の潜在能力が完全に発達し、自己実現ができている状態であり、努力して獲得するに値するものであるとされています。
ヘルスプロモーション
健康を社会の中で実現するために、1986年にWHOが提唱した新しい健康戦略です。「人々が自らの健康をコントロールするプロセスである」と定義されています。ヘルスプロモーションでは、健康を「人々が幸せな人生を送るための大切な資源」であるととらえています。
特徴は次のようになります。

  1. 個人の健康観を大事にしている
  2. 健康に焦点を合わせたものであり、疾病対策とは別もの
  3. 主役は当事者
  4. QOLが目的
  5. あらゆる生活の場•暮らしの場で健康がプロモートされる
  6. ライフスタイルの変容、環境整備、政策作りの組み合わせ
ウェルビーイング
ヘルスプロモーションの考え方を一歩進め、たどり着いた言葉がwell-beingです。
well-beingは「良好な状態」と訳される事が多いようですが、「安寧、幸福、福利、健康」などさまざまな意味を含んでおり、多様な捉え方ができる言葉で、まだ具体的考え方、定義はされていません。
私たちNPO法人ウェルビーイングは人々のwell-beingな人生を実現させるための手段としてヘルスプロモーションを位置づけ、人々のwell-beingな人生をサポートすることを目標としました。

well-beingは人、人々、地域がwell-being(元気で幸せ)な状態になるためにみんなの取り組みが達成できるようにするプロセスであると考え、活動の目的としています。
NPO(非営利民間組織)
当法人は1973年に福岡予防歯科研究会としてスタートし2000年に認証を受けNPO法人ウェルビーイングと名称を変更し活動をしています。NPO法人に認証される以前から、個々人の責任のもてる範囲内でできることだけやるというボランティアとはちがい、社会的な責任を持つ公益性を目的とし、しかも活動費を自分たちで稼いで運営を行うという独立性を重んじて活動しています。

ヘルスプロモーションの考え方に基づいて活動していく時、「価値観の多様性と自治と自律性を重んじ、新しい公共的なサービスを自分たちが創り上げていく方法を育てていこう」というNPO法の中心テーマと重なる部分がありました。

もともと「来る者は拒まず」の伝統があります。NPO法人になり、入会資格がフリーになったことで、志の同じ仲間が職種を越えて集まり、活動がひろがり、深まり、つながり、大きく育ってきました。基地機能の役割が加わり、新たな展開の可能性がふくらみます。

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